人生を降りたくなる時って、ありませんか。とにかく、上手くいかないことって、ありますよね?
まず、一冊目は、『流星ワゴン』です。
私は、あります。
そんな時、手に取りたいのが重松清さんの作品です。人生の苦難や別れを描きつつも、希望と感動を与える作家、重松清。心に響く作家、重松清。
彼の物語は読者の心をグッと揺さぶり、思わず感嘆の声が漏れます。苦しい現実の中でも光を見出し、心に残る感動を与えてくれるんですよ。
彼の中でも特に心に残る作品を3つ、ご紹介します。
過去への旅と心の転機。3人の父親が紡ぐ感動の物語。
主人公は、バスのロータリーにとまるワゴン車に乗って、不思議な親子と一緒に自分の過去へ旅に出る。
旅のルールは、過去を変えることは出来ないということ。それでも、後悔の多かった過去への旅に出る。
初めてこの本に出会った時、私は主人公より年下で、何度目かの再読の時に同い年になって、主人公の年齢を追い抜いてからの再読では、主人公よりもその父親の言葉や振る舞いに心を揺さぶられました。
全部知っているのに、何度でも感動させられる一冊です。
「本を読む。」って、ホントにいいなぁと痛感させられました。 苦しい今の向こう側を前向きに捉えてさせてくれる3人の父親のお話です。
「その日」に向き合うことを教えてくれるお話。
二冊目は、『その日の前に』です。
自分にも、そして、自分の大切な人にも、いつか訪れる「その日」。
それは、その人がこの世界からいなくなってしまう日。
「その日」とその前後を連作短編の形で描くこのお話は、いなくなる不安と失った悲しみとその向こう側の形を示してくれます。 前、その日、そして、後。
誰かの「その日」を経験した人もそうでない人も涙の後にあたたかい気持ちになれる一冊です。
紡がれる家族の絆と深い感動。
三冊目は、『とんび』です。
最後の作品『とんび』では、父親と息子の絆が描かれます。物語は母親の別れの日を経て展開されます。
読み始めてすぐに、不器用で乱暴でわがままで、でもひたすらに優しい父親、ヤスの姿が心に刻まれます。
ヤスさんのキャラは、『流星ワゴン』のチュウさんを彷彿させるものです。
(どちらの本もまだ未読の方、是非、読んでから想像してみて下さいね。)
もし、もの二人が飲みにいったら、底抜けに明るい飲み会になって、メチャクチャに喧嘩して、気がつくと2人とも号泣してて、そのまま酔い潰れてってところが想像できてしまう。
ヤスさんとアキラ、周囲の温かい人々の物語は、何度読んでも飽きることのない感動を与えてくれます。
まとめ
『流星ワゴン』、『その日の前に』、『とんび』、この3冊をオススメしたいのは、世のお父さん方です。
お父さんになる前の方、お父さんになりたての方、お父さんになってからそれなりに時間を、過ごした方、是非、手に取ってみて下さい。
もちろん、お母さんをはじめ、他のどの立場の方々にもオススメできる3冊ですよ。
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