「魔法の猫がいる百貨店なんてある?」
「それは、その場所を大切に思う人の数で決まるんじゃないかなぁ。」
みなさん、こんにちは。皆さんに質問ですが、大切な思い出の場所ってありますか?
誰かと過ごした特別な瞬間が刻まれた場所や、仲間たちと共に築き上げた場所、それぞれに思い入れのある場所があるのではないでしょうか。
そんな場所が時折交わり、新たな出来事が生まれることがあります。
今回は、村山早紀さんの著書である『百貨の魔法』。
この素敵な物語は、とある百貨店が舞台となっています。
物語に登場するのは多彩なキャラクターたち。
エレベーターガールやドアマン、百貨店内で働くテナントのスタッフたち、百貨店の創業者やその仲間、そして、創業者の孫などが物語に登場します。
各登場人物の心温まるエピソードには、それぞれの小さな願いが叶う瞬間が描かれています。
百貨店の魅力
ところで、物語の主人公を選ぶならば、第一号コンシェルジュの女性が有力な候補となりそうですが、そこは、もう少し待っていただきたいところ。
なぜなら、この物語の主役は人物ではなく、場所なのです。
戦争の傷跡が残る中、星野百貨店は平和と文化の象徴として街に佇み、訪れる人々の人生の一部を支え続けています。
この百貨店はまるで自己意識を持ち、登場人物たちの幸せを願い、支えているかのような強い存在感があります。
それも、百貨店を大切に思う人々のおかげかもしれません。
人々の思いや愛情が交わる場所で起こる小さな奇跡が、この物語には詰まっているのです。
この物語は、人々が共に感じる愛着や思い出、そして願いが、百貨店を通じて繋がり、重なり合う様子を描いています。
登場人物たちが抱える悩みや願いが、百貨店の魔法のような存在によって少しずつ叶えられていく様子は、読者に感動と温かさをもたらしてくれます。
永遠の百貨店
物語の終わりには、多くの感動と共に、百貨店が街にあり、新たな出会いや奇跡を待ち続ける様子が描かれています。
この物語は、読者にとって人と場所のつながりの大切さを教えてくれる一冊となっています。
まるで魔法がかかったかのような、不思議な百貨店の物語。
ぜひ、時間をかけてゆっくりと読んでみてください。
思わず心が温かくなり、何度も読み返したくなることでしょう。
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