『泣ける日本史』

ススめがねの今日の一冊
子めがね
子めがね

「歴史の勉強って、暗記することなの?」

ススめがね
ススめがね

「暗記することも必要だけど、それ以外にも勉強する方法があるよ。」

大化の改新で中大兄皇子が蘇我入鹿を倒したことと、そこから公地公民に向けた大改革が始まることは、中学校の社会科で習うはず。

そして、中大兄皇子が天智天皇になることも同じく習います。

大化の改新の舞台裏

でも、大化の改新の少し前の天皇が誰で、改新が始まって天皇が誰に変わったのか?についてはほとんど話題に上がることはありません。

大化の改新前後から天智天皇までの3人の天皇の名前を覚えることは暗記です。

これに対して、3人の間に確かに存在したエピソードを紐解くことは、暗記とは違います。

そして、そのエピソードは、姉(=天智天皇のお母さん)と弟(=天智天皇のお母さんの弟)、そして、姉の息子(=天智天皇)の様々な思惑が錯綜する物語なので、心に残るものがあるのです。

エピソードが心に残ると、残ったものに乗っかっている情報もそこそこ心の中に残り、知識として再現できます。

知識の理解と定着

真山知幸さんのこちらの一冊では、歴史の中で不幸な運命をたどった19人の物語が展開されています。

真面目さゆえに、不器用な正義を掲げたがゆえに、理想を追い求めたゆえに苦しい立場に追い込まれ、そして、命を落とした人がとても多いのが、この本で取り上げられた人物たちの特徴ですね。

かつて中学校で学んだ人も、今、中学校で学んでいる人も、授業中に悲しさや「あ〜、これはかわいそうだなぁ。」と同情的な気持ちになることはあまりないのではないでしょうか?

そして、そんな時、動いた感情に乗っかったエピソードは胸の中にしっかりと残るのではないでしょうか?

まとめ

暗記によって手に入れた知識の点と点をこの本を読むことで繋げて線にし、それが縦にも横にも斜めにも広がることによって、知識の理解が深まります。

そして、その深さが一定のレベルを超えた時、間違いなく暗記した知識が自分に定着しているものです。

この方法で勉強することは、万人に向いているとは思いませんが、意外に多くの人にとって有効な方法ではないでしょうか?

是非、試してみてください。

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