「僕たちは世界を変えられるの?」
「もちろん、変えられるよ。」
表紙のイラストとタイトルに惹かれて、手にした一冊です。
軽い気持ちでページを開いたのですが、すぐにその考えを改めさせられました。
「どうして学校の学びは、今のようになってしまったのか?」という問いは、とても重かったなぁ。
伝統的な学びの限界
子どもたちは、よい評価を求めるだけの機械になってしまうという指摘も、そして、常に最高レベルの評価を叩き出すAIには機械化した子どもたちはがてないということも納得させられました。
(納得に至るまでが苦しかったなぁ。)
誰もが自由と平等を実現できる民主的な社会の成員をつくることや社会に価値を生み出すためだけの学校の限界をキチンと理由を示して書かれてありました。
それが、前半。
教育制度の限界がより鮮明になるなかで、「これでは本当に子どもたちは満足できる将来を迎えられるのだろうか?」といった疑問が心をよぎりました。
新しい学びのビジョン
前章での問題意識を背景に、この章では新しい学びのビジョンが探求されています。
民主的な社会のメンバーとしての資質を育むためには、伝統的な学校のやり方だけでは不十分であることが明らかにされます。
社会に価値を生み出すための学校の限界を超え、未来の子どもたちがより豊かな人生を築けるような教育の在り方が模索されています。
対話を通じて自分が変わることで、相手が変わり社会が変わる。
そんな社会を実現するために教育が変わる必要があるということです。
子どもたちにも手にとって欲しい一冊ではありますが、子どもの親、そして、教育に関わるすべての人に読んでもらいたいというのが正直な感想です。
この本に書いてある通りに行動するべきと押し付けるのではなく、書いてある内容に触れてみて欲しい。
少なくとも私のこれからに、この本はいい影響を与えてくれました。
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