『運転者 未来を変える過去からの使者』

ススめがねの今日の一冊
子めがね
子めがね

「僕、運が悪いタイプかも。」

ススめがね
ススめがね

「運にいいも悪いもないよ。運は貯めて使うだけでよ。」

運とは、私たちの人生において自分ではどうしようもないことや、偶然に生じる出来事のことを指します。

多くの人々は、運には良い運と悪い運があると考えていることでしょう。

良い運とは、自分にとって都合の良い出来事や、喜びをもたらす瞬間とみなされます。

一方、悪い運とは、自分にとって都合の悪い出来事や、悲しい瞬間と見なされることが多いのかもしれません。

しかし、良い運や悪い運は、単なる偶然なのでしょうか? 

それとも、何か大きな意味があるのでしょうか? 

運に左右されていると感じることはありますが、運を味方にする方法はあるのでしょうか?

運を貯める、幸福な心の秘訣

まず、喜多川泰さんの『運転者 未来を変える過去からの使者』が伝えてくれることは、「運を貯める」という発想です。

これは、実はそんなに難しいことではありません。

運を使わない状態にあると、自分は「運がない」「ついていない」と感じることがあるかもしれません。

しかし、それは、運が不足しているのではなく、ただ運を活用していないだけ。

そして、この運を活用するためには、常に「上機嫌でいること」が必要だと、物語は語りかけます。

上機嫌でいることは、自分の心や体に良い影響をもたらすだけでなく、周りの人々や環境にも好影響を及ぼします。

そして、これが、自分にとって有利な状況や新たな機会を引き寄せる可能性を高めるのです。

つまり、運を貯める方法は、自分の周りを良くする方法でもあると、この一冊は暗に伝えてくれていました。

不思議なタクシーと人生の教訓

物語の主人公は保険会社の営業マンで、収入減や家庭の問題、そして親の老後について、悩みに悩む日々を送っています。

そんな彼の前に、不思議なタクシーが現れます。

このタクシーは、ポイントが尽きるまで無料で乗車でき、乗る人の運を転じる場所に連れて行ってくれるというルールをもっています。

最初は唐突に現れたこのタクシーに主人公も戸惑いますが、タクシーの運転手が伝える「上機嫌でいることが、新たなチャンスを引き寄せる感度を高める」という言葉が物語が進むにつれて、ますます意味を持ち始めます。

物語は次第に、主人公の父や祖父世代の思いが今に繋がっていることを明らかにし、何度か目頭が熱くなってしまいました。

次の世代を大切に思い、自分の人生を充実させる方法を学ぶ一冊で、行き詰まっている人の心を少し軽くして、今まで気づいていなかったものに価値を感じられるかも。

「うまく行かない。」と今が苦しいあなたに、この物語はぜひおすすめしたい一冊です。

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