『風が強く吹いている』

ススめがねの今日の一冊
子めがね
子めがね

「勝つことだけ意味があるの?」

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ススめがね

「勝つことだけじゃなくて、負けることにも、そこに至るまでの過程にもちゃんと意味はあるよ。」

夢を追いかけている人、追いかけてはいないけど、胸の中でずっと燻っている人、夢なんてないけど、そして、夢を追うことに憧れを抱いている人など、夢を追うことに対してポジティブな感情を持っている人もいれば、夢破れたり、夢破れることを不安に感じたりする人もいます。

そのどちらの立場の方々にもお勧めできるのがこの一冊、三浦しをんさんの『風が強く吹いている』です。

青春の風が吹く出会い

とある大学生、清瀬灰二はある日、銭湯からの帰り道で万引き犯を目撃します。彼はその瞬間、万引き犯の走るフォームに心を奪われます。

その万引き犯は、清瀬の大学の新入生、蔵原走でした。

蔵原は清瀬にとって陸上の経験者であり、その理想的なフォームに憧れを抱いていました。

こうして物語は始まり、清瀬は蔵原を学生寮に連れて行きます。

そして、清瀬は蔵原と自分を含めたメンバーに語りかけます。

「10人で箱根駅伝に出場しよう」という大志を。

ただし、陸上経験者は蔵原と清瀬の2人だけ。しかも清瀬は故障を抱えています。他のメンバーは全員陸上未経験者です。

ここから、青春の物語が幕を開けます。

個性と絆、青春の一歩一歩

清瀬は、ただ速く走ることだけが大切なのではないと理解しています。

彼は各メンバーの個性を尊重し、それぞれの強みを活かすことを決意します。

物語は箱根駅伝を目指すトレーニングの日々を描きつつ、メンバーたちの成長と絆の深まりもじっくりと描かれています。

蔵原や清瀬だけでなく、他のメンバーたちもそれぞれに抱える想いや目標が明らかになります。

彼らは陸上未経験者でありながら、それぞれの道を突き進む決意を固めます。

チームとしての目標に向かって、一歩一歩前進していく姿勢が感動を呼び起こします。

夢と絆の輝き、風に乗って

物語は次第に、箱根駅伝の舞台へと近づいていきます。

しかし、この作品は駅伝を走り抜くことだけを追求しているわけではありません。

登場人物たちの内面や交流、成長した絆が、物語の骨格をなしています。

清瀬がチームを引っ張る姿勢は、単なる勝利のためだけでなく、仲間たちの心情や願いを尊重することから生まれています。

彼の影響で、チームは個々の目標や夢を追求しつつも、ひとつの大きな目標に向かって力を合わせていきます。

まとめ

『風が強く吹いている』は、夢を追い続けることの美しさや、困難を乗り越える力強さを描きながら、仲間との絆の大切さも教えてくれます。

青春の輝きや熱情が、そのままページから読者の心に伝わってくる作品です。

物語の背後には、単なるスポーツの勝利以上の価値が詰まっています。夢を追うことの意義や、自分と向き合いながら成長する過程の素晴らしさが、読者の心に響くことでしょう。

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